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法律講座[まいたうん掲載]
地元今治市で発行されているタウン誌「まいたうん・今治版」(株式会社マイタウン今治新聞社発行)に連載中の法律に関するコラム『法律講座』掲載しました。
 法律に関する疑問点などの解消にお役立てください。
[法律講座・第1回〜第10回掲載]
第11回〜第20回 第11回〜第20回 第21回〜第30回 第31回〜第40回 第41回〜

法律講座・第1回
平成13年7月14日発行分掲載
弁護士業務の内容
 今回は、弁護士の業務について説明します。弁護士は縁遠いイメージがありますが、実際の業務は、弁護士法により法律事務の独占が認められ、仕事の内容は多岐にわたっています。
 例えば、貸したお金を返してもらえない、家賃を滞納しているのに出ていって貰えない、兄弟間での遺産のトラブル、隣人と土地の境界について揉めている、等の民事家事紛争の代理人や、起訴されてしまった場合の刑事事件の弁護人、破産・免責手続や個人再生手続の申立代理人、契約書の作成・点検、公的機関の委員等です。
 また、弁護士の仕事の目的は、当然依頼者の権利や利益を図ることを大切な目的としておりますが、社会正義の観点から見て著しく妥当性を欠く場合は、依頼者を説得して常識ある解決に導いたり、時には、事件自体の受任を断る場合もあります。  なお、弁護士にかかる主な費用は、着手金、成功報酬金の二本立てになっており、例えば、300万円の貸金事件では、標準額として着手金24万円、成功報酬金48万円です。
 次回は「離婚」
法律講座・第2回
平成13年9月8日発行分掲載
協議離婚
 離婚の形態には、協議離婚、調停離婚、審判離婚、裁判離婚の4通りありますが、今回は、最も一般的な協議離婚について、説明します。
 協議離婚は、夫婦間で離婚の合意をして、離婚届に署名・押印して、本籍地の市町村役場に提出する方法です。届出用紙には、未成年の子どもの親権者を決める欄はありますが、慰謝料・財産分与、養育費等については、欄がありません。従って、それらについて取決めができるのであれば、別途念書などに残しておいた方がよいでしょう。離婚をすると、旧姓に復帰するのが原則ですが、別途届出をすると、婚姻の時に称していた氏を名乗ることができます。協議離婚ができない場合は、離婚調停を相手方の居住する管轄の家庭裁判所に申立なければなりません。
 次回は、調停離婚について、説明します。
 なお、弁護士に協議離婚交渉(慰謝料・財産分与等を除く。)を依頼する場合の弁護士費用(愛媛弁護士会標準額)は、着手金30万円・成功報酬金30万円ですが、慰謝料として金300万円を追加する場合には、着手金54万円・成功報酬金78万円になります(同標準額)。
法律講座・第3回
平成13年11月10日発行分掲載
調停離婚
 今回は、調停離婚について説明します。調停離婚は、当事者間で協議が整わない場合に、 相手方が居住している家庭裁判所に、申し立てをします。添付書類として、夫婦の戸籍謄 本1通が必要になります。
 調停の場合は、通常、男女の調停委員2名が当事者双方の話をきいて、事案に応じた解決を勧めてくれます。調停は裁判と異なりますから、例えば、浮気をした、暴力を振るったなどのような有責性のある側からでも、申立は可能です。
離婚調停で解決できない場合に、離婚を希望するのであれば、裁判手続で離婚を求めるのが一般的です(来年1月予定)。審判離婚もありますが、件数は極めて少なくなっております。
 なお、弁護士に離婚調停(慰謝料・財産分与等を除く。)を依頼する場合の弁護士費用(愛媛弁護士会標準額)は、着手金30万円・成功報酬金30万円ですが、慰謝料として 金300万円を追加する場合には、着手金54万円・成功報酬金78万円が標準額になります。
別居したことにより、収入が極めて乏しくなった場合には、(財)法律扶助協会 の援助を求めることも可能です。
法律講座・第4回
平成14年1月12日発行分掲載
裁判離婚 1
 協議離婚や調停離婚も相手方が応じてくれない場合には、離婚訴訟を地方裁判所に提訴することになります。
 離婚裁判の場合には、離婚が認められるための条件が民法で決まっており、その条件を満たさない場合には、離婚は認められません。 典型的な例としては、相手方の不貞行為をあげることができます。
 また、裁判手続ということになりますと、原則として、相手方の不貞行為等を申し立てた方が立証する必要があります。
 また、費やす時間ですが、離婚訴訟を提起してから、第1審の判決まで、目安としては、約1年半程度は考えておく必要があるでしょう。
 なお、弁護士に裁判離婚(慰謝料・財産分与等を除く。)を依頼する場合の弁護士費用(愛媛弁護士会標準額)は(1審)、着手金40万円・成功報酬金40万円ですが、慰謝料として金300万円を追加する場合には、着手金64万円・成功報酬金88万円が標準額になります。
法律講座・第5回
平成14年3月9日発行分掲載
裁判離婚 2 「不貞行為」
 裁判で離婚が認められるためには、法律で定められた条件(離婚原因)を満たすことが必要となります。
 民法第770条は、不貞行為、悪意の遺棄、3年以上の生死不明、強度の精神病、その他婚姻を継続し難い重大な事由を、離婚原因と定め ております。
不貞行為」の意味ですが、通説・判例は、「性交関係に限る」とする考え方をとっております。性交渉に至らない性的関係は、によって処理されることになります。
しかし、不貞行為があるからといって、慰謝料が100%認められるとは 限りません。夫婦の関係が破綻した後に性的関係が生じた場合には、不貞行 為があっても、有責配偶者とはなりませんので、この場合には、慰謝料請求は否定されます。
 なお、弁護士に慰謝料を伴う裁判離婚を依頼する場合の弁護士費用(愛媛 弁護士会標準額)(1審のみ)は、慰謝料として金300万円を追加する場合には、着手金64万円・成功報酬金88万円が標準額となっておりますが、 標準額ですので、法律事務所によって多少異なる場合があります。
法律講座・第6回
平成14年5月11日発行分掲載
裁判離婚 3 「悪意の遺棄」
 不貞行為に続く離婚原因の2つめとしては、悪意の遺棄があります。 悪意の遺棄とは、正当な理由なく民法の同居・協力・扶助義務を履行しないことを意味します。
 例えば、妻が脳血栓のため半身不随となり、身体障害者になっていたにも 拘わらず、夫は充分な看護もせず、突然、離婚しろと言って家を出て行きその後生活費を全く送金していない事案が該当します。
 但し、実際には、悪意の遺棄により離婚の裁判を提訴する例は私が経験する限り多くないようです。
 他方、不貞行為を繰り返す夫に反省を求めるため、妻が一時家を出たような場合には、正当な理由があるので、悪意の遺棄には該当しません。
 なお、悪意の遺棄までには該当しないものの、同居・協力・扶助義務違反がある場合には、「その他婚姻を継続しがたい重大な事由」により、離婚原因が認められることはありえます。例えば、妻が病気治療のため実家に帰り夫の求めを無視して帰らなかった事案が該当します。
法律講座・第7回
平成14年7月13日発行分掲載
裁判離婚 4 「生死不明」
 悪意の遺棄に続く離婚原因の3つめとしては、3年以上の生死不明があります。
生死不明というのは、単なる行方不明とは区別され、生存の証明も死亡の証明もできない場合を言います。
 裁判例としては、昭和30年代までの戦地からの未帰還者にかかわるような事案が多く、最近のものはほとんどみることはありません。
 例えば、新婚間もない妻が神経衰弱にかかり、夜普段着のままで無一物で無断外出して3年以上も消息がわからない事案がこれに当たるとした裁判例があります。
 なお、配偶者が生死不明の場合に婚姻を解消する方法としては、失踪宣告による方法もありますが、失踪者が後日ひょっこり現れた場合に、重婚となり、紛争が生じる場合があります。
 次回は、強度の精神病について、説明致します。
 弁護士費用についてですが、日弁連の報酬規定によれば、離婚調停の場合、着手金・報酬金は、各20万円から50万円、離婚訴訟の場合、着手金・報酬金は、各30万円から60万円の範囲内の額とされており、離婚の他に、財産分与・慰謝料等の財産的給付を伴う場合には、適正・妥当な金額を加算して算出されます。
法律講座・第8回
平成14年9月14日発行分掲載
裁判離婚 5 「強度の精神病」
 3年以上の生死不明に続く離婚原因の3つめとしては、強度の精神病があります。
ここでいう精神病とは、精神分裂症、早発性痴呆症、躁鬱病、偏執病、初老期精神病などの 高度の精神病であり、アルコール中毒症、ヒステリー、神経衰弱症などは、ここでいう精神病に属しないものと考えられております。
 また、相手方に強度の精神病が認められるだけで離婚が認められるとは限らず、昭和33年 の最高裁判例は、病者の今後の療養、生活等についてできる限りの具体的方途を講じ、ある程度において前途に、その方途の見込みが必要であると述べております。もっとも、具体的方途の見込みについては緩和されつつあるようです。
 さらに、強度の精神病の場合には、誰を被告とするかも問題となりますが、申立を希望する者が後見人又は後見監督人を選任し、その者を被告とすることが実務上定着しております。
 いずれにしても、強度の精神病を理由に離婚を求める場合には、不貞行為などの場合と異なり、かなりの困難さを伴う事案が多いものと思われます。
法律講座・第9回
平成14年11月8日発行分掲載
番外編1 「にせ弁護士に注意」
 最近、今治市周辺で、弁護士等の資格のない者が、「費用を格安にする」等と誘って、市民から法律事務(例えば、交通事故の損害賠償に関して加害者や損害保険会社と示談交渉をしたり、債権取立をしたり、民事事件に巻き込まれた当事者から報酬をもらって弁護士等の代理人を紹介したりすること)を取り扱い、その結果、事件処理を誤ったり、後で多大な費用を請求されたりなどして、相談者に経済的精神的な損害が生じている相談が多数寄せられております。
 弁護士の資格のない者が、報酬を得る目的で、法律事件に関して法律事務を取り合うこと(非弁活動)は、弁護士法第72条で禁止されており、違反した場合には、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処すると定められ、犯罪行為にあたります。
 弁護士法で非弁活動が禁止されている理由は、専門的な知識のない者が利益を得る者で法律の絡む事件に介入すると、法律秩序が乱れるばかりか、その非弁に事件を依頼した依頼者自身に大きな損害を与える可能性が高いからです。
 本誌の読者の方々が事件に巻き込まれた場合には、まず、タウンページ(法律事務所)や愛媛弁護士会(TEL089-941-6279)等で弁護士を捜し、弁護士に相談されることが、事件解決の第一歩であると思います。また、既に、非弁に相談されている方は、その対応について、弁護士に相談されることをお勧め致します。
法律講座・第10回
平成15年1月11日発行分掲載
裁判離婚 6 「重大な病気や障害のある場合」
 民法第770条1項5号は、「その他婚姻を継続しがたい重大な事由」と規定し、抽象的に、婚姻関係が破綻し回復の見込みがない場合を、離婚原因とあげております。
 例えば、配偶者に重大な病気や障害がある場合、宗教活動、暴力・性暴力、怠惰な性格・勤労意欲の欠如・多額の借金、親族との不和、成功不能・性交渉拒否、同性愛、性格の不一致・愛情の喪失・価値観の相違などをあげることができます。
 それでは、被告に、「重大な病気や障害がある場合」で、かつ、そのことが破綻の主たる原因となっている場合と雖も、直ちに、上記5号の離婚原因ありといえるかというと、難しいと思います。
 判例をみても、原告に特に有責性がなく、看病をするなどの誠意を尽くしてきたものの、それ以上の負担を原告に強いることが酷な場合や、被告に破綻について有責性がみられたりするような場合などに限られているようです。
 この場合には、原告としては、原則として、被告に誠意を尽くした上、離婚請求をすることになるでしょう。
第11回〜第20回